ボクらのスマホ&iPhoneを最新のaptX-LL対応にする方法(ワイヤレスイヤホン選びを真剣に考える③)

さて、Bluetooth機器について前回2回ほど色々と書いたけど、以下にそこでの結論をまとめておこう。

  • 高音質を目指すのであれば、AACもしくはaptX対応は必須。LDAC/aptX HDに対応していればなお良しとする。
  • 動画を楽しむのであれば、音声遅延に強いaptX対応さらに可能であればaptX Low latency (aptX-LL)対応を必須としたい

※以下の過去記事も是非読んでみてください!

オモロダイブ: ワイヤレスイヤホン選びを真剣に考える①(基礎知識編)
まずは基礎知識から。

オモロダイブ: ワイヤレスイヤホン選びを真剣に考える②(高音質なBluetooth機器編)
Bluetooth機器を高音質にする方法について。

さて、こうした場合、多くの人が大きな課題に直面することになるだろう。

それは、そもそも「俺のスマホSBCにしか対応してないんスけど?」なんて話だ。

Bluetoothイヤホン側が幾ら高音質なコーデックに対応していたとしても、送信側であるスマホが対応していないと結局はスマホ側に引きづられ、SBCしか使えない、なんて事になってしまう。

iPhoneもこの意味ではaptXには対応していないので、音質こそ同等であっても、音声遅延の課題ではSBC同様の問題を抱えていると言えるだろう。

そしてさらに、aptX Low Latency対応になると現時点で対応している機器も少なく、状況はさらに深刻となっている。

でもね。どうしてもaptX-LLを試してみたくはないだろうか

そんなわけで、いつか時間が解決するであろうこの問題を前のめりに生きている我々(笑)はどう解決すんだと言うのが今回のテーマ。


各社スマホのコーデック対応状況

さて、それではまず現時点における、各社スマホのaptX対応状況について確認してみよう。

aptXをライセンスしているCSR社(Qualcommに買収)によると「Android 4.x以降のスマートフォンの75%がaptXに対応。」という数字が示す通り、aptXに対応しているスマホも随分増えてきてはいるとは言え、対応していないスマホもまだそれなりにあるのが現状である。

以下に、残念ながらauの端末の情報しか見つからなかったのだけど、aptXへの各端末の対応状況へのリンクを貼っておく。

トップ > スマートフォン・携帯電話 > サービス・機能 > 開発者向け技術情報 > Android™ 技術情報 > Bluetooth® > 仕様 (スペック)
http://www.au.kddi.com/developer/android/kishu/bluetooth/

これを見ると比較的新しい多くの端末がaptXに対応してきている状況がわかるだろう。

なお、ドコモ/ソフトバンク/MVNOの各種端末の対応状況はどこを探してもまとまった情報としては見つからなかったので、上記のauの同等機種の情報を参照いただきたい。

また、何度か記載しているように、iPhoneはAAC対応/aptX非対応となっていることを補足しておこう。

Xperiaは上記のリンクの情報では何故か非公開だけど、XperiaのZシリーズの新しい機種(Z4以降)であれば上記に加え、LDACにも対応している。ちなみにXperiaはaptXにも対応。色々優秀。

なお、LDAC対応ができるBluetoothチップは、実装的にはaptX HDにも対応できるのだけど、SonyだからLDAC推しになるんだろうなあ。ここは惜しいところだけど、ファームウェア等の更新で対応してくる可能性もゼロではないと勝手に期待。




iPhoneユーザーがBluetooth機器を導入する際の要注意ポイント

ちょっと話がそれるのだけど、これだけは書きたいと思ったので、まず書いておく事にする。

この話題をブログに書こうと、いろいろな製品を見ているのだけど、色々なレビューの中で「iPhone7ユーザがaptX対応のワイヤレスイヤホンを購入している」のをよく見かける。

下記の今Amazonで一番売れているらしいBluetoothイヤホンのレビューにも「全然音が良くないです」とiPhone7ユーザーが書いてたりするのだけど、iPhoneだとSBCでしか接続できないので、これは正当な評価とは言えないだろう。(ちなみにボクみたいに古くからBluetoothイヤホンを試している人がこういうの買うと、随分昔に比べて高音質になっているのでおしっこチビると思う笑)



あと、もう一つ。定番っぽいのを追加。しかし、レビューが1200件以上あって、星4つキープできてるのってすごいなあ。たぶん、これ買っていいやつです(笑)



ただし、先ほども少し触れたように、iPhoneユーザはこれらを選択するべきではない。

割と勘違いしている人が多いのかもしれないのだけど、aptX対応の廉価なワイヤレスイヤホンはSBC/aptXにしか対応していない事が多く、iPhoneで高音質なBluetooth用のコーデックとして採用しているAACには廉価なaptX対応イヤホンはほとんど対応していない。

これは、aptXとAACがそれぞれ別のライセンスが必要なコーデックであるためで、コストを削減する目的であれば、AACのライセンス料は払わない方が製品を安くできるためである。

以上の理由から、iPhoneユーザであれば、下記のような「AAC対応」を明示的に謳っているイヤホンを選択するべきだと思う。なお、何故かAAC版はaptX対応版に比べて値段が高いのだけど、昔からどうもiPhoneユーザは足元を見られている気がして仕方がない。



aptXをAACの上位規格なんてイメージでいると、aptX対応だからAACにも対応しているだろうなんて思う人がいるかもしれないのでまず、ここで言っておきたいと思う。

まあ偉そうに言っているけど、正直、ボクもそんなイメージを持っていた一人だけど(笑)


21世紀のトランスミッター選び

さて、残念ながらaptX非対応のスマホを所持している皆さん。※というかボクを含む皆さん(笑)

SBCでも接続状態さえ良ければある程度良い音質で聴け、最高ビットレートでは多くの人がAACとの差を認識できないと言う話も聞いたことがあるわけで、それをポジティブに捉えてただ音楽を楽しむのも良いと思うけど、遅延の問題に加え、なんか悔しいという感情も拭えないというのが皆さんの気持ちかと思う。

ボクも全く同じだ(笑)

では、どうすれば良いか?

それには数少ない「aptX Low Latency」に対応した端末を探すより、対応したトランスミッターを導入するのが手っ取り早いだろう。(なお、Bluetoothでは受信側をレシーバ、そして送信側をトランスミッターと呼ぶ。)

当然の事ながら、音声プレーヤーとしてはボクの場合はスマホ、また人によってはWalkmanやipodを使うわけで、このトランスミッターをそれらの機器に接続する訳だけど、その方式には次の2つの方法がある。

  • 3.5mmステレオジャック経由でトランスミッターをアナログ接続する。
  • USB経由でトランスミッターをデジタル接続する。

以下にこれらの2方式について、幾つか製品を紹介してみたいと思う。

なお、「せっかく外付け機器を導入して無理やりaptXに対応させるのだからaptX-LL対応機器を選定する」方が良いと思う。

だいたいここまでやる人は一般の人からみてオタクとして見なされるんだろうから、「お前のスマホ、aptX-LL(ここはLDAC/aptX-HDでも良いだろう)に対応できていないの?」くらいの態度で臨むべきだ(笑)




3.5㎜ステレオジャックに接続するaptX-LL対応トランスミッター

さて、3.5mmステレオジャック、つまりヘッドフォン出力からの音声出力をトランスミッターへ入力する方法が、現在最もポピュラーな方法であろう。

技適云々はBluetooth機器の場合、国内製品が少なく(というか売れなくて萎んだままと言ったほうが適切かもしれない)まだまだ海外製品が元気なので、対応状況はかなりグレー(というかアウト)だけど、そのあたりは皆さん十分注意して取り組んでいただきたい。

なお、この方法の場合、バッテリーを内蔵している機器を選択する必要がある点には注意。幾つか、優秀そうなトランスミッターを紹介してみよう。


  • TROND BT-DUO S(2017/5/2追加
以下で紹介している、TSdrenaやiBossomの製品が最近入手が難しくなってきたのでどうしたもんかなあなんて思っていたのだけど、Amazon.comで見つけていた別の有望なトランスミッター&レシーバーが日本のAmazonからも買えるようになっていたので追加。

こちら、現時点ではトランスミッターモードとレシーバーモードの両方でaptX-LLに対応していてかつ、レシーバとして使用する際にボリュームコントロールが効くという他の送受信機には無い利点を兼ね備えている点が特徴となっている。

主な特徴は以下の通り。

-トランスミッター/レシーバーのいずれとしても使用可能(スイッチ切替)。
- ボリューム調整機能、および再生/停止/曲送り/曲戻し機能も搭載。
- aptX-LL/aptX/SBCに対応。
- 連続再生時間は約10時間。2時間で充電完了。
- 「サイズ:55×38×10.5mm」、「重量:約17.2g」と軽量コンパクト

こちら、まだまだレビューは揃っていない(ただし、現時点ではオール星5つ)状況だけど、海外のレビューを見ても、結構な高評価(Amazon.comで800人以上のレビューで星4.4/5)なようなので、その現時点での入手性からも、俄然オススメと言って良いかと思います。

まあ、値段も安いので、まず突撃かと(笑)



ちなみに同型(色違い)の送信機能の無いレシーバもあるのでついでに紹介。上記の送受信機を送信モードにして、こちらの受信機で受ければ、ステレオジャックのあるどんな機器間もaptX-LL対応のワイヤレス化が安価に実現できるので超絶オススメ。



※2017/8/30追記)まったく同じ仕様(aptX-LLにも対応)の物が最近サンワサプライから販売開始されているのを発見。ロゴや英語表記の関係でTRONDの方が格好いいような気がするけど、日本の代理店のサポートを期待する人はこちらを購入した方が良いかも?



  • Inateck BR1006(2017/8/18追記
さて、最近、また何とも魅力的な製品が出てきているので、そちらも併せて紹介しよう。

それが、「Inateck apt-X HD Bluetooth オーディオレシーバー&トランスミッターBR1006」というaptX-LLのみならず、なんとaptX-HDにまで対応している(!)レシーバー&トランスミッター兼用の製品となっている。




ボクの知る限り、aptX-HDの送信までこなすトランスミッターはこれくらいしか見た事が無いのでコチラは大変貴重な存在と言っていいだろう。

主な特徴は以下の通り。

-トランスミッター/レシーバーのいずれとしても使用可能(スイッチ切替)。
- aptX-HD/aptX-LL/aptX/SBCに対応。
- 連続再生時間は約13時間。2時間で充電完了。

なお、ちゃんとLEDランプのインジケーターがしっかり接続コーデック毎に光り方が変わるため、「今、aptX-HDで接続中~」と何気に満足感を得ることができたり(笑)

LEDランプの見方
4回点滅_aptX HD接続中
3回点滅_aptX Low Latency接続中
2回点滅_aptX 接続中
1回点滅_SBC/AAC接続中

こちらはボリュームボタンこそ付いていないみたいだけど、aptX-HDでのTX/RX接続可能という唯一無二の機能がやっぱり魅力で、オーディオ好きなら、俄然こちらを選ぶのが面白いんじゃないかと思う。




  • TROND BT-DUO II (2017/11/23 New!!)
先ほども紹介したTRONDから新たなトランスミッター&レシーバ兼用の製品が発売されていたので追加。



こちらの特徴は、以下の通り。

-トランスミッター/レシーバーのいずれとしても使用可能(スイッチ切替)。
- デュアルリンクaptX-LLに対応し、接続機器2台に対して低遅延の伝送が可能。
- 光デジタル入力に対応し、高音質な入力が可能。
- 連続再生時間は最大12時間。TXモードの場合は20時間。2~3時間で充電完了。

多くの2台接続可能な機器が「2台接続時にはSBCモードになってしまう」のに対し、こちらは明確に2台をaptX-LL接続可能との記載があるので、光デジタル入力端子を搭載している事も含めて、自宅での高音質&低遅延なトランスミッターとしての活躍が期待できる。

また、バッテリーを内蔵しているので、自宅利用のみならず、ポータブルでのレシーバーとしての活用も期待できるので、より幅広い範囲で活躍できるんじゃないかと思う。

この製品は特に機能の選択と集中が秀逸だと思っていて、かなりフットワーク軽くどこでも気軽に適用範囲が広げられそうなのが素晴らしいと思う。

例えば、これをトランスミッターにして、上記に紹介した同じTRONDのBT-DUO S(黒い方)かBT-RX(シルバーの方)あたりをレシーバにすれば、夫婦や家族、友人やカップルで夜中にテレビを観たり、映画や音楽、ゲームに興じたりと一気に活用シーンの幅が広がるんじゃないかと思う。

いや、なかなかこの手の商品もこなれてきたなあとちょっと感激です。手元にレシーバーが余ってるんだけど、これもぜひ試してみたいなあ(笑)




  • Avantree BTTC-200L
こちらはaptXのみの対応であるBTTC-200Xが過去に定番となった商品のaptX-LL対応バージョン。AACにも対応。ちなみにBTTC-200Xは私も所有している。

Bluetooth Transmitter| Music Adapter | Saturn Pro - Avantree
海外名はSaturn Pro。ちょい古いが海外でも定番。

上記の本家のレビューでもまともな製品であることが読み取れるだろう。クリップなどは付属していないが、重量も手持ちのBTTC-200Xで計測してみたところ17gと大変に軽い。割とaptXの出始めからこういった製品を出している古参なので、「利用してきたユーザが多い」点に信頼性を感じるユーザはこちらを選択するのが良いだろう。

なお、当然レシーバーとしても使用できるのだけど、2017年9月時点で、「AACとaptX-LLに対応している小型レシーバー」の選択肢はかなり少なく、移動中はiPhoneを使用していて、自宅ではaptX-LLを使用したい、なんて割とありそうなニーズに対応できる貴重な製品となっている。



  • iBossom Gemini
中華っぽい製品は「aptX Low Latencyに対応している」なんて書いていても、多少疑ってかかった方が良いと思うが、こちらは問題なく、aptX-LLに対応している事を確認。

Wireless Accessories for Tablets,Mobile Devices,and More | Ibossom Limited
iBossom Gemini

とにかく価格が安いので、aptX-LLを少し試してみたいという用途には最適だろう。当然バッテリー内蔵で、トランスミッターのみとなるのだけど、こちらもaptX-LL対応。なお、送信機能としては結構高評価の模様。





USB経由で接続するaptX-LL対応トランスミッター

さて、上記の3.5㎜ステレオジャック(いわゆるイヤホン出力)経由で接続するトランスミッターであるが、かなり手軽で使い勝手は良いものの、欠点もある。

それは、一度スマホでデジタル→アナログ変換(D/A変換)した物をトランスミッター側で再度アナログ→デジタル変換(A/D変換)をしている点である。

つまり、レシーバ側でも再度デジタル→アナログ変換(D/A変換)するので、D/A→A/D→D/Aと3回も変換を繰り返すことによる音質の劣化は避けられない。

当然aptX-LLの恩恵による音声遅延の最小化には絶大の効果を発揮すると思うけど、音質は犠牲にしていると言えなくもない。

そういった意味で、音質面では、やはり、「aptX対応のスマホ」からデジタルのまま直接レシーバに送ってやる方が良いことになり、この辺りが上記方式の限界になっていると思う。

なお、こういった問題はどうやらトランスミッターを開発している側も問題視していたようで、今はとても良い物が発売されている。

  • CREATIVE BT-W2
それがCREATIVEが販売している「BT-W2」という製品だ。

Creative BT-W2 - Sound Blaster - Creative Technology (日本)
CREATIVE BT-W2

この機器の凄い点。それは、PCやスマホ側から見ると「USB-DACのように見える」点である。※正しくはD/D変換なのでUSB-DDCというべきだけど。

USBオーディオクラス機器として見えるからこそ、通常のBluetoothドングルのようにBluetoothドライバの挙動に悩まされる事なしに、USB-DACが使える機器であればほとんど通常のDACを接続する感覚で使用できることになる。

この利点により、通常のPCや、OTGケーブル経由のAndroid、「Lightning - USBカメラアダプタ」経由でのiPhone/iPad、そしてPS4などのゲーム機器のいずれにおいても、気軽にaptX-LL対応が実現できる事になる。

そして、内部の論理構造は公開されているわけでは無いので想像での話だけど、「PC(またはスマホ)→BT-W2内蔵のUSBレシーバ→BT-W2内蔵のBluetoothチップ」とデジタルでやり取りされていると思われるので、イヤホン出力経由に比べてアナログ変換による劣化が無く、高音質に音声のやり取りができるものと予想している。(分解して中を見たいけど絶対に壊れそう、、、)

いや、これ本当に「Bluetoothドライバに悩まされたボク」からすると画期的な製品です(笑)

ちなみに当然だけど、通常のBluetooth機器(マウスとかキーボード)は接続できないので注意。





※2017/3/27追記
iPhoneをこのCreative BT-W2を使ってaptX-LL対応にする方法、注意点、使用感などを別の記事にまとめてみましたので、興味のある方は是非読んでみてください。





ぼくのかんがえるさいきょうのBluetoothれしーば

てかBT-W2買ったし(笑)


あとは、レシーバかBluetoothイヤホン/ヘッドフォンを何とか、、、

※(2017/11/24追記)
ちなみに、最近ようやく待望の「技適認証済みのaptX-LL対応ヘッドホン」が国内で購入できるようになりました!!この手のヘッドホンはメチャメチャ使い勝手が良いんだよね。TRONDのもAUSDOMのもどちらも見た目も結構良いと思うし、値段もお手頃かつAmazonの評価も高いので是非オススメ!



なお、ボクは今は、愛用のヘッドフォンに手持ちのBluetoothレシーバを接続して、かなり快適な「ワイヤレスヘッドホン生活」を堪能している。

ヘッドフォンが優秀な事もあるけど、こんな構成でも相当クリアで過去にこんなワイヤレスイヤホンの音は聴いたことが無い、、、というレベルの音が出てるんだよね。

音量はちゃんとボクの所有している格安のレシーバでも取れてるし、少なくとも見通しのいい10mくらいの間ではほとんど音声も途切れたりせず、非常に快適。ああ、これでゴールだと言ってしまいたいくらいだ(笑)

まあ、それでも、やっぱり聴き込むと色々と音質面での課題は見えてくるわけで、、、

ああ、「ぼくのかんがえるさいきょうのBluetoothれしーば」を開発したいなあ(笑)




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