ラズパイ・オーディオ用のケースを自作しようよ!【前編】(SabreberryDAC ZERO編)


「ねんがんの○○にぴったりなケースをみつけたぞ!」

さて。前回2回で「Raspberry Pi はポータブルオーディオプレーヤーの夢を見るか?」と題して、前編の記事では、Raspberry Piを屋外に持ち出す際の課題(ケース問題&バッテリー問題)の提起を行い、後編の記事ではその課題に対する解決方法について示した。

その記事の中で、「ダイソーのPPシートでケースを自作する」というネタを紹介したのだけど、前回は記事のボリュームの関係で、実際のケースの作成方法について、残念ながら詳細に記載する事ができなかった。

というわけで、自分も作ってみたいという奇特な方もいるかもしれないので、今回はその記事の中で紹介したケースの作成方法について、自身の記録も兼ねて、実践編として紹介してみる事にしたいと思う。




設計方針について考える


何はともあれ、何かを作成する、といった場合にはまず最初に設計方針を決めてやる必要がある。

今回は「せっかく専用ケースを作るのだし」という事で、とにかく小さく作るという事をまず最優先事項として、以下の5つの方針に従ってケース作成を行う事とする。

  • Raspberry Pi Zero W+SabreberryDAC ZEROにジャストのサイズとする。
  • 形状は全体を覆うような箱型として、ホコリ等が混入しにくいようにする。
  • 各種ボタン操作を可能とする。
  • 必要なインタフェースにはアクセス可能とする。
  • 見た目についてもなるべく基板むき出しの状態から改善する。

まあ、書いてみると割と当たり前の事を書いているように思うかもしれないけど、実用上は操作ボタンと、電源供給用のMicroUSB端子、ヘッドホンジャック辺りだけ使えるようにしておく、なんて方針でも良い訳で、作り直しが何度も発生してしまわないよう、この辺りのポイントを、最初に決めておくのは重要かと思う。

まあ、そう思いながら何度も作り直しているボクがいるのだけど(笑)

加工のために必要な工具について



さて、今回の加工は多少の器用さは必要とする作業になるので、その作業で使用する道具についてもある程度は良い物(使いやすい物)を揃えた方が、精度や作業効率といった点で良いかと思う。

まあ、色々な試行錯誤の結果、道具も増えてしまってはいるのだけど、だいたい以下のような道具があれば、必要十分かと思う。
  • カッターナイフ(大きめの方がぶれずに加工しやすい)
  • カッター台
  • 3㎜の穴をあけるための道具(ネジ穴用。ポンチか穴あけパンチ)※不要?
  • 6㎜の穴を空けるための道具(ヘッドホンジャック用。ポンチか穴あけパンチ)
  • カッターナイフが使える定規(滑り止めを付けた方が作業しやすい)
  • 極細のマジック(印を付ける用)
  • 千枚通し(印を付ける用)
  • 1㎜方眼紙(図面作成用)※不要?
カッターナイフは良い物を使った方が良いので、道具としてそれなりの物を新たに導入する事も考えた方が良いかとは思うけど、後の道具は100均でも可。

Amazonだとタジマのカッターがベストセラーになっているけどどうなんだろう?黒くてカッコいいけど(笑)


試作・試作・試作!!そして学んだこと。


さて、早速上記の道具とダイソーで購入できる「PPシート0.75㎜」を使ってケースの加工をすることになるのだけど、ボクが何度も試作を重ねる中で気づいたポイントが幾つかあるので、先にその点について、紹介しておきたい。

ポリプロピレンという素材の扱い

今回のケース材料に使うダイソーのPPシートだけど、ある程度の剛性があり、また加工しやすい素材だとは思うけど、ケース製作においてはその柔らかさに注意する必要がある。

特にネジどめを行う場合には、ネジを強く締めるとその箇所が凹んで、全体に歪みを生じることになるので、ネジどめは最低限にして、基本はテープ等で固定する方が仕上がりが綺麗かと思う。



無視できない小さな出っ張り

ケースをなるべく小さく作ろうとすると、幾つか無視できない出っ張りについて考慮する必要がある。

当然3.5mmステレオジャックやMicroSDの挿入口については、穴を開けるなどの対処が必要なのだけど、その他のHDMI端子、USB端子、カメラ端子の小さな出っ張りについても、設計時に考慮しておかないと、後で「ギリギリ納まらない」事態に陥るので注意が必要だ。

特に、意外と苦しめられるのが、Raspberry Pi側の背面に出っ張るGPIOピンのはみ出し分で、放置するとこれがだいたい1ミリチョイあるので、何ともケース収まりが悪くなる原因になってしまう。


最初からはみ出し量が少なくなるようにショートピンを使うか、必要に応じてカットするなど工夫が必要だと思う。



0.75mmという厚みと曲げに対する考慮

さて、素材に使うPPシートは厚みが0.75mmという事だけど、今回作成するケースが高さ14mm程度しかないので、この厚みが色々なところに効いてくる。

特に曲げた場合にこの厚みがどう効いてくるかは設計として重要で、ボクもこの曲げに関する勘所がうまくつかめず、何度も試作を繰り返す羽目になってしまった。

また、両面テープで貼り合わせる箇所では両面テープの厚み(0.16mm)も効いてくるわけで、この辺りもちゃんと考慮しないと全体の歪みの原因となってしまう。

ただもうここまで来ると、想定でエイヤとやるしかないので、曲げた場合には内側に0.75mmのうちの0.25mm、外側に0.5mmといった状態になると考えて、両面テープ厚みは誤差としてしまって、最終的に約0.5mmのオーダーで厚みを考慮する事にした。


とまあ、たかだか小さな箱を作るだけなのに、色々と考える事がある事をご理解いただけるだろうか(笑)

というわけでさっそく製作に取り掛かろう。

ケース製作に使用する材料のおさらい


というわけでボクがケース製作に使用した材料についてまず記載しておこう。

・ダイソーPPシート0.75㎜


いわずとしれた、ボクがこのケース製作を実施しようと思ったきっかけとなった素材。なお、0.75㎜という厚さが絶妙で、カッターナイフでも2-3度なぞれば切れるし、そのまま使えば柔軟性を活かしてボタンを操作するインタフェースが実現できる上、両面テープで重ねる事で1.5㎜厚さになり、剛性を確保する事もできる。


・ニトムズ はがせる両面テープ 強力接着用

他に良い物があるかもしれないけど、「はがせる」「強力接着」「厚さ0.16㎜と薄手」という特徴から、ボクは「ニトムズ はがせる両面テープ 強力接着用」を固定に使用している。



まあ、実際は1度でもはがすとだんだん強度が弱くなるので、一発で貼り付けて後はそっとしておくのが良いとは思うけど。


・リメイクシート/カッティングシート

最後にすべてのアラを隠すための重要アイテム(笑)

ボクのケースでは「ウッド柄」と「カーボンシート柄」を使用。


上記のカーボンシート調の物をダイソーで見つけたのだけど、あまり見つからない?少なくとも他のダイソーでは見た記憶が無い。

このシリーズでアルミヘアライン調の物があって欲しいんだけど見つからないんだよなあ。

・その他

Raspberry Pi ZERO Wのケースへの固定に、PPシートの切れ端と上記のニトムズの両面テープを使用しているのだけど、もっとガッチリ固定したいという場合であれば、厚みが1㎜程度の強力固定用の両面テープなんかがあれば良いかと。(以下のコニシの両面テープは0.75㎜厚)



まずは何はともあれ設計図を完成させる


さて、最初に設計図から作成する事になるわけだけど、あいにくCADなんて物をこれまで使う機会も無く過ごしてきたボクなので、21世紀にも関わらずまずはアナログな方眼紙で設計図を引くことにした(笑)


これは試作機4個めあたりかな?

とまあ、試作を繰り返す事5~7回程度(ちなみにこの間に1か月くらい時間が経過。。)。やっと設計図が完成したので、MicrosoftのVisioで清書してみた。

その設計図がこちら。(現時点でバージョン0.6)


PDFファイルも準備しました!→DL
※なお、個人の趣味で作成しているファイルですので問い合わせ不可でお願いします!

結局設計としては1㎜くらいの精度ではダメで、0.5㎜単位での調整になってしまいました。。

なお、組み立て前に先に設計図の解説からしておいた方が良いかと思うので、以下に組み立て後の完成形をまず紹介してみよう。


まず、上面から見たところだけど、今回「PPシートの柔軟性を用いてボタンを押せるようにする」というギミックを実現するために、貼り合わせは全て、側面となるようにしている。

上面部分はフラットな1枚板となるようにしておいてかつ、Rasbperry Pi Zero WとSabreberryDAC ZEROを固定するためのネジもわざと「低頭平ネジ」を利用して、ボタン部分操作の邪魔にならないようにしている。

なお、通常の丸頭ネジを使うと、「先戻し」ボタン操作時にネジ頭がつっかかってうまく操作できない状況となるので注意が必要だ。


各種インタフェース部分については、必要に応じて穴を空ける方式として、上記の場合は、HDMIインタフェースを使用しない構成としているけど、USB-OTG用のMicroUSBポートも不要であれば、閉じたままとしても問題無いだろう。

なお、貼りあわせの基板側については、「微妙な出っ張り」をケース厚みで吸収させる必要があるので、HDMIの部分を見てもらうと良くわかると思うけど、表面は穴を空けないが、背面はインタフェース部分をくり抜いて加工している。


そして、一番加工時の設計で苦労したのが、MicroSDカードスロットである。

こちら、Raspberry Pi ZERO WのMicroSDカードスロットがプッシュ方式ではないために、必ず指か爪で引っ掛けて取り出しを行う必要があるため、ある程度の出っ張りを確保しないといけないという条件で、何度か仕様の変更を行っている。

最終的には、貼り合わせの無い、PPシートが1枚となる側面にMicroSDカードスロットが来るようにして、厚みを調整してなんとか取り出せるようにしているのだけど、もう少し極限まで基板を寄せるか、穴を大きくしておいた方が良いかもしれない。

なお、出っ張るのは出っ張るので邪魔というのもあるんだよなあ。プッシュにしてくんねえかなあ(笑)

実際の製作は、、、、次回!(笑)


ちょっと写真が多くなってページが重くなりそうなので、実際の製作は後編として書きたいと思います!

更新について、もうしばらくお待ちください。→後編についても書きました!




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